「リターン刺し」とアンプヘッドの構造を理解しよう その2

  1. 教えてもらえない機材のこと
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前回の記事ではリターン刺しと アンプヘッドの構造について お話しました。

そして便利なこの方法にもいくつか押さえておきたい注意点がありますので、今回はそれを取り上げていきたいと思います!


こんなことに注意しよう!


1、エフェクトループ端子のガリ

ライブハウスだったりスタジオのヘッドではエフェクトループがあまり使用されていないかもしれません。そうすると端子にガリが出ることも。。ガリが出ていると本当は爆音でる設定でもいちじてきに音量が小さくなっていて、あれ~?って 思いながら 動いていると、ふとした拍子にガリが治った音量になって 爆音!!!! これは驚くだけでなく、機材のダメージにも繋がりかねないので注意が必要ですね。あとは音質が細く小さく感じることもガリの症状の特徴でしょうか。

対策として、念のため、使用始める前には音が出ない状態で(電源オフか、最低限マスターボリュームをミニマムにする)接続するシールドのプラグを使用して、抜いたり刺したりを数回繰り返してから使用するとちょっとした対策として 良いでしょう。

 

2、ライブハウスの場合、DIの配線に注意

ライブハウス常設のDIはアンプヘッドの上にちょこんと載っていて、ベースやボードからの信号を先にDIに刺し、DIのスルーアウトからヘッドのインプットに入力する仕組みになっています。

ところが、リターン刺しするということはヘッドのインプットは使用しませんし、DIのスルーからリターン刺し するのはNG!推奨できないんですね。

そのため、あなたはもともと持ち込んだ別のDIを使用するようにするか、DIに入る手前で信号をアンプ用とDI用に分岐させてしまう必要が出てきます。

そして、リターン刺しする直前の機材にて、必ず信号レベルを楽器レベル±状態から、ラインレベル近くまで増幅できるような機材を用意すると、信号として安定した良い状態にできるでしょう。機材については別項目で。

 

3、ヘッドからいきなり爆音、、

いつもはヘッドのインプットを絞っておけば音が出ないと安心している方も多いはず。でもこの方法ではヘッドの機能するつまみは基本的に マスターボリュームだけ。

マスターボリュームのつまみ位置が音が出る状態になっているのに気がつかず、手前の機材で増幅した信号をリターン刺しすると。。。。ボン!!

いきなりスピーカーから音を出して みんながびっくりしたり、音量によっては機材にダメージを与えることも。。

そこのところは気をつけて頂く必要があります。

うまくやる対策は、結線の順番と電源をいれる順番を工夫すること。

基本、信号の流れの通りに電源をいれて おくと、ヘッドからいきなり大きなポップ音を出すことも防げますので、その感じを応用し、配線済みの状態でヘッドの電源を入れるようにするのもひとつの手です。もちろん、基本的にマスターボリュームに気を配ることや、プリアンプ部分にミュート機能があるなら、最初はミュート状態にしておくこと、なども良い対策と言えますね。

 

4、リターン刺し以外の名称バリエーションと違い

エフェクトループ以外にも直接的に「パワーアンプイン」という名称のものがあるケース。

例えばアンペグのヘッドはユニークで、エフェクトループと別でパワーアンプイン端子を持っているモデルが存在します。この場合、パワーアンプイン端子を使用すると、リターン刺しと同じように機能するけれども 、なんと !  マスターボリュームすら効かない(しかもマックスと同等状態) ので、プリアンプ側の設定のままパワーアンプ爆音になり、、、想像以上の爆音をだしてしまう確率が上がってしまいます。 それを理解していれば使えなくないのですが、アンペグではマスターボリュームが使える安心のリターン刺しをお勧めします。

その他、AUXインプット という名称でリターン刺し同等に使えるモデルも存在します。

その他、エフェクトループのdry/wetコントロールが付いているモデルもありまして、この場合はwetに振り切らないと音量が100パーセント入力できませんので覚えておいてください。

 

5、プリアンプセクションの代わりの機材

肝心なのがここですね。

一応 単に音がでるか出ないか、という話で良いのであれば パッシブベース直は流石に良くないのですが、アクティブベース直結であれば一応使えそうな雰囲気の音は出てしまう感じがするということと、適当に持っているペダルプリアンプから繋げても同様に音は出てしまうでしょう。でもその使い方だと本当はパワーアンプ手前の回路との関係で、音は出ても歪みっぽくなってしまったり、単に音量が足りなかったり、機材として本領発揮できているとは限りません。なぜなら、オンボードプリアンプやペダルプリアンプというのは プリアンプ、という名前のEQのような設計だからです。パワーアンプに入力する為には それ用に信号レベルを最適なところまで増幅してあげないといけないので、これはペダルプリアンプのそれでは向いていない場合が多く、どちらかというと マイクプリアンプのような「増幅メイン」のプリアンプが適していると 捉えておいてください。あるいはそういう目的を想定して作られた専用品ですね。MONOSASHIなんかはまさにその為の機材として作られました。

でも、アクティブベース直でも使えそうな音が出てしまう理由というのもありましてね。。

これは楽器用機材が扱う音色が歪みを許容するユニークなことが相まって、信号レベルの関係がPA用機材と事情が違うことがあげられます。

ざっくりいうとPA用パワーアンプはラインレベルになった信号が入ってくることを想定しているものばかりなのに対し、楽器用のパワーアンプはプリアンプのボリューム設定の関係で音色を変える、というメーカーの発想があることからパワーアンプの音量設定に幅があって、小さいボリュームで入ってきても『持ち上げられちゃう』から。

 

でもボリュームがあげられたからといって、良い音の状態とは限らない。

ここがわかりずらいのが良くも悪くもユニークな楽器用機材の特徴なのかも。

以上を踏まえて、リターン刺し、楽しんで取り入れてみてくださいね。

それではまた。

ふかだ

 

ふかだ

ウェブメディア The Tone Creator案内人です。ベーシストの為の音響ブランド VINTAGE FACEの代表としての日々の経験から、向上心ある次世代のベーシストに知っておいて欲しいリアルなところを中心に情報を発信しています。
問題解決・目標達成のための課題抽出からのプロセス化が得意な為、必要としている方へパーソナルコーチングも提供しています。

尊敬しているベーシストTOP5
James Jamerson、Pino Palladino、Derrick Hodge、Meshell Ndegeocello、Willie Weeks
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